2024年度 理事長所信
一般社団法人 下妻青年会議所
第46代理事長 関 大介
はじめに
はじめに・・・
私は 2018 年に⼀般社団法⼈下妻⻘年会議所に⼊会した。⼊会するまでは⼤学、社会⼈と地元を 10 年間離れ、家業を継ぐため帰省した。当時の私は会社の発展、信頼を得るため家業に打ち込む⽇々を過ごしていた。そんな中、ふと気づいたことがあった。2 年間外で交際をしていない。私の中では衝撃的なことだった。地元に戻るまでは友⼈や会社関係、多くの⽅々と交際をしてきた経験がある中で、地元では相談をする相⼿や未来について話しをする相⼿が⼀切いなかった。地元でありながら地元ではない気持ちだった。これから住み暮らす、働いていくこのまちに仲間がいないことに危機感を感じた瞬間であり、どうしたらいいのか不安になっている時だった。そんな時に声を掛けていただいたのは下妻⻘年会議所の先輩である。「地域のために運動を起こす活発な⼈達が集まる会があるから来てみないか」断る理由がなかった私はその会に参加することを決めた。組織のことも、参加されている⼈が誰なのかもわからない中、地域の未来について熱く話されている先輩⽅の話を聞いているうちに、⾃分から組織について、どのような活動をしているのか聞いていた。そんな私の質問に対し先輩⽅は熱く、丁寧な説明をしてくれたの覚えている。いつの間にか私も現状の悩み、本⾳を伝え、先輩⽅は真剣に相談に乗ってくれた。未来に希望が⾒えた瞬間だった。⼊会をしてからは、⻘年会議所の運動に共感し、明るい豊かな社会の実現に向け、多くの経験と仲間ができた。
情熱溢れるメンバーとの運動は普段では経験できないことが多く、苦楽を共にする中で地域貢献、⼈脈を広げられた⻘年会議所にとても感謝している。初めて⻘年会議所運動に感動と達成感を感じたのは 2019 年、当時委員であった私に委員⻑からまちづくり事業の⼀部、イルミネーションバルーンの運営を任された。はじめての役割を全⼒で全うしようと、まずは委員会に参加するようになり、委員⻑の圧倒的な情熱に感化され、いつの間にか運動に夢中になっていた。イメージを具現化することに試⾏錯誤する私に委員会のメンバーは惜しまず協⼒をしてくれた。事業には多くの参加者で賑わい、沢⼭の笑顔で溢れていた。事業が終わりに近づくにつれ私は⻘年会議所の理念である「明るい豊かな社会の実現」に触れた気がした。そして何事にも例えられない達成感に包まれていた時、委員⻑から「本当によくやってくれた。本当にありがとう」と⾔葉を貰った。感動を覚えた瞬間であり、未来に希望がもてる⻘年会議所運動へ全⼒で参加すると決断した瞬間だった。⻘年会議所は地域貢献から様々な経験ができる組織であり、⾃⾝の未来の可能性を広げてくれる組織だと実感している。それは多くの⽅々から多くの恩恵を受けているからということも忘れてはいけない。⾃⾝が経験したことには必ず多くの⼈が関わっているはずである。実体験してきたこの貴重な経験に感謝し、メンバーの可能性を広げる、そして未来に繋ぐ運動をメンバーと共に創造したい。
<共感を⽣む会員拡⼤>
下妻⻘年会議所は近年、会員の純増に成功している。これはメンバーが⻘年会議所の魅⼒を理解し、地域に在住する⻘年に伝播している賜物である。この⽂化を継続していくためにもメンバー同⼠が運動へ積極的な参加を促し、様々な運動を経験することで会員拡⼤の必要性を理解するメンバーをさらに増やしていく。⻘年会議所の運動は会員が増えることで事業の質が向上し、組織の発信⼒を⾼め、メンバーの成⻑の機会が多く創出でき、発展していくと考える。つまりメンバーが成⻑すること、成⻑する⼈が多く⽣まれることで地域の発展に繋がると考える。⼀⼈でも多く⻘年会議所の運動に共感を⽣むためにはメンバー全員が会員拡⼤への意識をもつこと、意識の変⾰が必要である。魅⼒あふれる組織となるためには「⼈」が⼤切である。より多くの⻘年が集う組織となるためにも、⻘年会議所の運動に共感をもち、⾃⾝が⻘年会議所で得た経験したことをもとに相⼿の求めていることを把握、互いが共感できる会員拡⼤を⾏っていく。そのためにも候補者に共感を得る拡⼤例会を開催し、⻘年会議所に共感する同志を 10 名以上必ず純増する。メンバー⼀⼈ひとりが⻘年会議所に共感を得る会員拡⼤を⾏っていく未来は、共感が伝播し、⾃然と周囲が勧める組織となるだろう。
<情熱溢れるリーダーの育成>
⻘年会議所の運動を通し、多くの団体と交流する中で頻繁に聞く課題がある。それはリーダーシップのある⻘年が必要ということだ。リーダーシップ能⼒を得ることで物事の決断⼒を⾼めることができ、円滑に物事を進めることができると考える。その根本となっているのは⽬的に対する情熱と主体的な⾏動⼒ではないであろうか。そしてリーダーシップの開発は挑戦する精神を養い、成⻑の機会を得ることができる。⾃⾝の⾏動の⽬的を明確に⾃覚し、率先して⾏動を起こす⼈財を多くするために、⽬的意識をもった⼈財を育成できる事業を実施する。⽬的意識が⾼まることで⾃⾝のやる気やモチベーションも⾼まり、⽬的を達成した際に強い達成感を得ることに繋がる。また⾃⾝を突き動かす根幹は強い願望、情熱だと考える。⾏動のエネルギーとなる情熱をもった⼈財の育成事業を⾏うことで、何事にも主体的に挑戦する⼈財となる。⾃⾝の明るい未来を切り拓くためにも今こそ⾃⾝が未来の情熱溢れるリーダーとなる時である。
<未来を実感するアカデミーメンバーの育成>
アカデミーメンバーが増加する近年、⻘年会議所へ⼊会した⽬的、運動をする意義をメンバー⼀⼈ひとりが理解、そして共感できているだろうか。⾃⾝の⾏動は⽬的をもつことで変化し、結果に結びつくと考える。⻘年会議所の運動には様々な⽬的があり、運動を通してメンバーの明るい未来を切り拓く機会がある。そのチャンスを掴むためにも⼀⼈ひとりが⼊会した⽬的意識を⾼める必要がある。そのためにもアカデミーメンバー⼀⼈ひとりが⻘年会議所の運動を⾏う⽬的を明確にする事業を⾏う。⽬的が明確になれば実⾏⼒が⾼まり、組織が⼀致団結する。そして⼈⽣に⽬的をもち、⾃⾝が幸せになれるよう、⼈⽣の⽬的を明確にする事業を実施する。⻘年会議所を通して⼈⽣の⽬的が明確になることで、未来が輝き、⾃⾝の⾏動が何事にも前向きに挑戦する⼈財へとなる。
<地域の未来を明るくするまちづくり>
私たちが住み暮らす地域では様々な課題がある。地域経済の衰退、⼈⼝減少、少⼦⾼齢化など、特に継続的な課題となっているのは地域経済の衰退、⼈⼝減少である。地域経済を活性化するためには地域の魅⼒ある様々な⽂化、資源を認識すること、さらに地域の需要を調査し、伝播していくことが重要である。多くの⼈へ地域の魅⼒を伝播する事業を実施することで、地域経済が活発になり、郷⼟愛が育まれ、住み暮らす⼈も増えるはずだ。そして、⼈⼝増加を促すためには⼦育てが楽しいと感じられる社会的意識を醸成することが必要である。未来を育む⼦供たちが増えることで地域がさらに活性化するはずだ。そのためには企業、⾏政、団体と連携を取り、⼦育てに夢をもてる事業を実施することで、多くの企業、⾏政、団体が⼦育て環境についてより関⼼が⾼められ、地域に住み暮らす⼈々が増える機会を創出する。共にまちの未来に希望を⾒出そうではないか。
<未来を育む⻘少年育成>
現代社会における⻘少年の育成環境は⽬まぐるしく変化し、グローバル化、IT 化、環境への意識変化など、新たな社会環境が創造されていく中、⻘少年の未来は多くの可能性に溢れている。変化する中でも未来の可能性を広げるためには、失敗を恐れず何事にも前向きに捉え、挑戦する⻘少年育成が必要である。挑戦により⼈は精神的に⼤きな成⻑を遂げ、⽬的の実現のためにポジティブな挑戦ができるようになる。そのためにも⻘少年のチャレンジ精神を育む事業を実施する。多くの挑戦から、多くのチャンスを得られる⻘少年を増やしていきたい。また IT 環境が進む中で対⼈関係不⾜、⼈格形成の歪みなども問題として囁かれている。その中で⼤切になるのが相⼿の気持ちや感情を汲み取り、共に歩んでいく感性や思考⼒である。コミュニケーションが活発にとれるきっかけを創出し、⼼のつながりを⼤切にする⻘少年育成事業を実施する。適切なコミュニケーションをとることで互いの性格や考え⽅を知ることができ、⾃分を知ってもらうことで信頼関係は育まれる。⻘少年の明るい未来を共に育んでいこう。
<効果的な運動を創造する財政規則審査会議>
運動を展開する中で費⽤対効果を追求することはなにより⼤切である。費⽤対効果を考えることで、事業計画の修正や⾒直しを検討するきっかけになるからである。そのためには活発な意⾒の出る環境を創り、多くのアイデアを⾒出し、効果をさらに向上できる⼯夫はないのかを追求していく必要がある。そして、事業が円滑に構築できるよう財政と規則⾯から助⾔を積極的に⾏い、メンバーが判断しやすい環境を創出することで、事業構築の精度も上がる。コンプライアンスをポジティブに捉え、組織の姿勢を⽰すことでメンバーをはじめ、周囲の信頼を得らえる環境ができ、未来に繋がる組織となる。
<当事者意識を⾼める組織運営>
組織がより良い運動を展開していくためには、盤⽯な組織運営が必要不可⽋である。厳格な意思決定のもと、組織内の迅速な情報共有、連携が充実する統率⼒に優れた運営からメンバー⼀⼈ひとりが職務を全うするガバナンス強化が必要である。⻘年会議所には成⻑できる機会がある。その機会を得るには⼀⼈ひとりが組織への意識を⾼め、役職を通じて情報共有をしっかりと⾏い運動することで、⼤きな成功につながり、新たな経験を多く経験することができ確実に成⻑することができる。また組織のブランディングも重要事項である。JC という⾔葉を聞いて⻘年会議所、地域に根差すまちづくり団体と直ぐに答えられる市⺠はどれだけいるだろうか。素晴らしい運動を⾏っていても周囲に認知されなくては組織のブランド⼒は向上しない。認知度を⾼めながら運動することで市⺠から共感が⽣まれ、⾃然と仲間が増えていくブランディングが必要である。認知度を⾼めるためには発信⼒を⾼める SNS 媒体を有効に活⽤することが必須だ。SNS の拡散⼒をさらに活かし、私たちの運動が伝わるよう「誰に・何を・どのように」といった⼀貫性のある内容をスケジュール感をもって発信することで、認知の先に信頼が⽣まれ、メンバーの⾏動にも当事者意識がより⾼まる。多くの⼈から共感を得る組織
となろう。
<未来を切り拓く監事塾>
⻘年会議所は成⻑の機会を提供してくれる素晴らしい組織と実感している。しかしそれを実感するまでには⾃⾝が運動へ参加していくことが必要であり、そして⻘年会議所への理解が必要である。監事塾では⾃⾝の未来を切り拓くきっかけとチャンスを提供する場としたい。基本的な理念や委員会運営、運動の計画⽅法を経験豊富なメンバーが⼊会1年未満のメンバーへ伝えることで、⾃発的に運動を起こす⼈財育成を⾏う。なぜ、何のために、運動を⾏うのか。メンバー⾃⾝が⻘年会議所で成し遂げたい想いを創造することで積極的な参加に繋がる。共に明るい未来のために運動を展開していこう。
<未来に繋がる出向制度の活⽤>
私も毎年出向制度を活⽤、貴重な経験をし、出向制度に魅⼒を感じている⼀⼈だ。2021年に公益社団法⼈⽇本⻘年会議所 財政審査会議に出向した際、各地から集うメンバーと共に国際グループの事業を担当し、世界に広がる事業計画に対して圧倒的な責任感から意⾒をするメンバー、そして各地で⾏われる会議と、向上⼼溢れる仲間と得られた経験と育まれた友情は他には代えられないものとなった。出向先では LOM とは異なる組織に所属し、広域な事業、多くの出会い、⾮⽇常の経験と成⻑の機会が多くある。⾃⾝のさらなる成⻑を求め、各地から集う意欲的なメンバーが共に汗⽔を流し、友情を深めながら⾏う運動、そして達成感は⼈⽣において⾃⾝の貴重な経験となることは間違いない。メンバーの視野、⼈脈を広げるためにも出向制度を活⽤しやすい環境を構築していく。なによりメンバーには積極的に出向制度を活⽤し、新たな未来への可能性を⾒出して欲しい。
結びに
⻘年会議所は成⻑の機会を得られる魅⼒的な組織である。そして魅⼒的な組織があるのは先⼈たちが⼀年⼀年を紡ぎ、より良い組織にするために⻘年会議所運動を全⼒で⾏ってきたからであり、敬意を払わらなければならない。下妻⻘年会議所の⽂化、伝統をこれからも継承し、より良い運動、そしてメンバー⼀⼈ひとりの成⻑に繋げていく。そして⽇々、⻘年会議所運動ができているこの環境に感謝し、明るい未来を切り拓くために、全⼒で⾏動していこう。⻘年会議所には未来の可能性を無限に広げるチャンスが待っている。しかし成⻑の機会は⾃分が⾃分を本気で信じ⼀歩踏み出さなくては得ることはできない。⼈⽣の中で⼀⼼不乱になったことはあるだろうか。⻘年会議所の可能性を信じているだろうか。私は何もわからず⻘年会議所に⼊会し、未来、組織、仲間、⾃分を信じて全⼒で運動してきた。振り返ると、そこには仲間と共に積み上げた実績からくる⾃信と共に涙を流せる仲間たちがいた。⻘年会議所に⼊会しなければ⼿に⼊らないものである。
自身の夢や願望はただ思っているだけでは叶うことは難しい。夢や願望を叶えるには、その夢や願望を強く信じることが⼤切だ。叶うと信じるからこそ達成するまで⾏動ができる。⾃分が信じたものを信じよう。信じることで積極的な⾏動が⽣まれ、新たな体験を通じて視野が広がり、失敗と成功の連続が⾃信となり、いつの間にか信じたものに近づいている。想いを強制することはできないが、共有することはできる。私が共有できることは、⻘年会議所は⾃⾝の未来を豊かにしてくれるものだということだ。
今の⾃分は⾃分を、仲間を、⻘年会議所を信じているだろうか。
今こそ⾃⾝の未来を信じよう。
仲間を敬おう。
組織に誇りをもとう。
共に全⼒で運動していこう。
信じれば未来が変わる。